ウェブ解析では画面デザインについて考えさせられることが多い。
■作品の鑑賞的側面から見ると
私はデザイナーではない。
私の感じ方を優先順位でならべると次のようになる。
[1] 視づらい < [2]何も感じない < [3]綺麗 < [4]美しい < [5] 心地よい
マーケティング上成功しているサイトはこの順番に比例する。
そう思っていた。
でも、そうではないことに気がついた。
私の順位付けは、「作品の鑑賞的側面」によるものだ。
■商品の販売的側面から見ると
私の感じ方を「商品の販売的側面」によって並べ直す。
[1] 何を売っているのかわからない < [2] 欲しくならない < [3] 買う場所がよくわからない < [4] 買ってもいいかな < [5] すぐに買いたい
こんな感じになる。お客目線の言葉の表現だ。
ウェブ解析的な見方をするとまったく違う観点となる。
するとあるサイトのことを思い出した。
ド派手なキャッチフレーズにやたらとデカい商品の写真。
それにつづくお客の感想。
さらに、キャッチフレーズをたたみかけてから
超ドデカい購入ボタンを中央にデンと置いている
デザイナーが観たら眉をひそめるようなデザインだ。
ところが、そのサイトは何億も売上をあげている。
他のどのサイトよりも売上を上げているのだ。
そのようなサイトは例外なのだろうか?
■デザインの常識を捨ててみるには
ウェブ解析の際は、時としてデザインの常識を捨ててみることも必要だ。
ウェブ解析士のなかにはデザイナー畑の方もたくさんいらっしゃる。
優秀なデザイナーほど商売の盲点にハマやすい。
もちろん、デザインが作品的によいのは間違っていない。
いいに決まってる。(という固定観念が私にもある)
だが、ウェブ解析士の立場ではそれではだめだ。
改善のために、顧客を説得しないといけないのだ。
ヒントは、成果の対象となる「モノ」にある。
人の感情的側面に訴えかけるべき「モノ」なのか。
人の論理的側面に訴えかけるべき「モノ」なのか。
それによって、デザインの方向性を考えるべきだと思う。
高級ブランド店のおしゃれなショウケースに「○○」を置いて売れる?
※○○にはブランド店に似つかわしくないものを入れてみて考える。
うん、このネタ。次の講座で使ってみよう。