アニメーションに注意

アニメーション知ってますか?
もちろん、知ってますよね。

でも、私の言うアニメーションというのはUIのお話。
UI、つまり、ユーザーインターフェイスのこと。
ウェブ制作に関わっている方々なら、耳タコの話。
でも、ちょっとおつきあいくださいな。

● スマホやタブレットに必要な道具の設計
スマホ持ってる人。多いでしょ。(実は私。まだ「ガラ携」です。)
そういう人たちは、日々膨大な情報を小さなスマホを通じて扱っていますよね。

指でスイースイーとなぞるように操作。
まるで、自分の身体の一部であるかのように気持ちよく操作してるように見えます。
先日、80才は越えてるやろと思うおばあちゃんがiPhone5を操作していた…。(負けてる)

こんな風に操作できることを、道具の透明性といいます。(完全な受け売り)
小さなスマホであるからこそ膨大な情報を快適に利用するために優れたUIが重要になってきたんですね。

パソコンではこういうことはあんまり言われません。(記憶がない)
昔は5秒以内に表示されないとユーザーは去ってしまうとか言って、ページの表示の早さを重視して画像の先読みなどの技術が流行りました。

● 動きのデザインに変化が
昔、タブレットPCを扱っていた頃は、タッチパネルと言ってもカーソルが表示されていたんですよ。
そういえば、「ブラックベリー」はカーソルを動かしてクリックしてましたね。
オバマ大統領が使っているというので、私も危うく買いそうになりました。
「あなたには絶対にIT断食が必要よ。」という嫁さんのささやき攻撃に脳が屈してしまったために購買には至りませんでしたが。

それはともかく、あの小さな「イボ」のようなものを巧みに動かしてクリックポイントまで動かす。指が吊りそうになりましたが、何となくカッコよかった。

最近のタッチパネルでは画面全体がカーソルになった状態。
カーソルはどこにも表示されません。← ま、みたことない。

つまり、昔のタッチパネルはパソコンのインターフェイス。
最近のスマホはまったく別なもの。

スマホでは人の操作と動きの連動を確実にすることがますます求められる。
スクリーンの動きはユーザーの動きと連動していて、ユーザーの手となじむ。
「操作に基づく動き」が当たり前になってきました。

● 「アニメーション」が登場!
そして、もう一つのインターフェイス。
「アニメーション」というインターフェイスが登場してきました。

「アニメーション」というのは、開発者が設計したとおりに動くもの。
私がある操作をしたら、一定時間動きます。
いままでは、ユーザーの注意を引くことが多かったのですが、ここ最近は
違う動きを目にします。

特に画面遷移や切り替えにアニメーションがくねくねと動くのです。
私の使っているMacのサファリやウインドウズのFireFoxでは、ファイルをダウンロードすると、きゅーんと矢印みたいなものが動いて、ここにダウンロードしたよ!って
アニメーションで通知してくれます。

私はそれをみて、ああ、ここにダウンロードしたんやなってわかる。
じゃあ、そこをクリックして…。

● ウェブ解析のやり方が変わるかもしれない。
アニメーションは、私の操作とはまったく連動していません。
そして、それなりに私の操作に影響を与えます。
注意が行くから無条件にそこをクリック(タップ)してしまう。
スマホにおける導線設計も変わるかもしれませんね。
いくらリンクがそこにあっても気がつかない状態になるのだから。

そうなると。
スマホについては従来のウェブ解析の手法が通用しない恐れがあります。
唐突にユーザー行動が途切れるかもしれません。
例えば、ログが消えるって現象に頻繁に遭遇するとか。

ユーザーが操作していないのだから、次の動作の必然性が予想できないことだってあり得ますね。
すべてはスマホのアニメーション設計者の胸のうちにあるのかなあ。
(考えすぎやであんた。と嫁さんが横でつぶやく)

これから、まだまだ試行錯誤が続くと思うが目が離せません。