どうする過剰リンク?

● 過剰リンクの削除を急ぐ
8月5日の日本経済新聞の朝刊(17頁)に「企業、過剰リンク削除急ぐ」として
次のような内容が掲載されました。

「企業の間で、SEO対策として実施した自社サイトへの過剰なリンクを削除する
動きが急増している。」

これは何を意味しているかというと、あなたもご存じの通り、

企業によっては、外部のブログなどに自社サイトへの過剰なリンクを
載せてもらってグーグルの検索順位を上げていた。

ところが、グーグルがルールを改訂して、無駄なリンクが多いサイトの
検索順位が下がるように変更してしまった。

だから、過剰なリンクを削除して少しでも元の順位になるように奔走している。

ま、こういうことでしょう。

● 日経の記事に載るくらいの大きなインパクトがあったってこと?
グーグルは毎日なんらかの改善をしてるんで、いまさら驚きもしません。
驚いたのは、これが日経の記事、しかも、紙面の3分の2を占めていたという事実です。
それだけ、社会的に影響があるのでしょうね。

逆の見方をすると、「過剰リンク」は検索順位を上げるのに効果があったということ。
だからこそ、企業がこのサービスに飛びついて流行していたと考えてよさそうです。
本紙によると悪質な業者が出現したことと関係があると書いています。

● もっと本質的なところを改善しないと。
これらの企業は、何らかの方法でリンク増産のSEO対策を実施したはずです。
ウェブ担当者が実施したのか、それともそれをサービスとして提供する会社を利用したのか。
内容が充実しているなら、そんなことを考えなくても良かったのでしょうが、
手っ取り早く順位を上げて、それによって、コンバージョンを上げるという短絡的な方法が魅力的に映ったのでしょうね。

また、サービスを売り込む業者にもとっても、「リンク増産」のテクニックは
目に見えて検索順位が上がるのでプロモーションしやすかったのでしょう。

しかし、残念なことに、今回は過去に順位引き上げを狙って乱造した無意味なリンクが「負の遺産」に変わって検索結果を引き下げてしまいました。(日経記事より)

● 検索エンジンのロジックに支配されないように

SEO対策は全部が無駄だとは思いません。
サイトの品質を上げるようなSEO対策は有用です。

しかし、自社サイトは、「お客さま」にしっかり向き合うことが大切です。
せっかく作り込んだサイトでも、「検索エンジンのロジック」のなかに自社のビジネスモデルを組み込まれてしまってはいけません。

検索エンジンの検索順位は評価の一つですが、それをもってサイトの善し悪しを図るのはいかがなものでしょう。

ウェブ解析士として、長期的な視点に立ったアドバイスができるようになりたいですね。

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