『ITパスポート』と『ウェブ解析士』を比較してみるか-1

私は一応、ウェブ解析士協会の代表理事である。どうして、代表を務めることになってしまったのかというのは置いといて、日頃から、「ウェブ解析士」の価値を高めるにはどうしたらいいかということばっかり考えている。私のミッションである。ところが、なかなかいいアイデアが浮かばない。(アイデアが枯渇してきたかもしれん)

ウェブ解析士ってむずかしいんですか?

って聞かれて、答えに困った。そういえば、この試験の難易度をどうやってわかりやすく伝えたらいいのだろう。

一番、わかりやすいのは比較することだ。知名度の高い資格と比較して、この程度ですよって答えると、少しは説得力を増すかもしれない。が、ウェブ解析士っていう資格は、「なに」と比較すればいいんだろう。「ウェブ解析士」はマイナーな民間資格なのでなかなか比較する対象がない。

そこで、ふと思ったのが国家資格である。

私は今から30年ほど前に「第一種情報処理技術者」の資格を取得している。情報処理系の資格だが、今はその資格は存在していない。平成21年度の試験制度改定により、現在は「応用情報技術者」というらしい。そうだ、情報処理系の国家資格と比較してみたらどうだろう。

考えてみると(考えなくても)、ウェブ解析士というのはITの専門家でもないので、こういう専門的な技術と比較するのもおかしい。けど、よくよく見回してみると、すべての社会人を対象としている「ITパスポート試験」というのがあるではないか。

名前は聞いたことがあるけど、どんな資格なのか?

「ITパスポート」が対象とする人たちとは、こんな風に説明されている。

職業人及びこれから職業人となる者が備えておくべき、ITに関する共通的な基礎知識をもち、ITに携わる業務に就くか、担当業務に対してITを活用していこうとする者

独立行政法人 情報処理推進機構 「ITパスポート試験」より引用

おお、ええやん!

しかも。業務と役割には、こうある。

ITに関する共通的な基礎知識を習得した者であり、職業人として、担当する業務に対してITを活用し、次の活動を行う。

  1. 利用する情報機器及びシステムを把握し、活用する。
  2. 担当業務を理解し、その業務における問題の把握及び必要な解決を図る。
  3. 安全に情報の収集や活用を行う。
  4. 上位者の指導の下、業務の分析やシステム化の支援を行う。
  5. 担当業務において、新しい技術(AI、ビッグデータ、IoT など)や新しい手法(アジャイルなど)の活用を推進する。
独立行政法人 情報処理推進機構 「ITパスポート試験」より引用

「ウェブ解析士」にも求められている業務とも重複している。それに、ITリテラシーを高めるためにも良さそうだ。

就職にも有利になるとか。平成21年にできたこの資格。毎年10万人近い人が受験していると聞く。人気の資格らしい。←私が知らなかっただけ(恥ずかしい)

ちょうどよい。

これと「ウェブ解析士」の試験を比較してみたらどうなるだろうと思いついた。

対象が恐れ多くも人気の国家資格。しがない民間資格である「ウェブ解析士」がどうたらこうたらと言うのもおこがましいが、しかし研究してみる価値はある。ひょっとすると資格の質を向上させるような課題が見つかるかもしれない。もともと国家資格というのは、日本が将来、求める人材を想定して、それに対して知識を問うものであるから、目指す方向性はしっかり定義されている。

だから、そういったものと比較することで何が足りて何が足りないのかというところはおのずと分かってくるのではないかと思った。

よし、ITパスポートを受けてみようじゃないか!

そこで。まあ、詳細はネットで調べたらいいんだけども。どうせなら実際に受験してみようと思い立った。そうでないと、単なる評論家になってしまいそうだ。このブログは資格紹介サイトではないので実際に受験する前からの泥臭い内容を伝えたい。

手元には資料はまったくないので、まずはテキストを購入した。そしてすぐその場で試験に申し込むことにした。試験は7月1日に受けることにした。今からちょうど二ヶ月後ぐらいだ。
この先、どうなるかわからんが、まあ、とにかく自分で自分を後押しする。

これから「ITパスポートを受験しよう」という方にも参考になれば幸いである。

さあ、今日からぼちぼち始動しよう。


続きは こちら『ITパスポート』と『ウェブ解析士』を比較してみるか-2

参考