答えを出そうとした瞬間に、思考が止まる

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──問いの立て方が、提案の行方を決めている

提案が進まない場面で、
私たちはつい「良い答え」を出そうとする。
正解は何か、どれが最適か、
どう決めれば前に進むのか。

けれど実務の現場では、
答えを急いだことで、
かえって話が止まってしまうことがある。
結論を示した瞬間に、
周囲が黙り込み、
それ以上、思考が広がらなくなる。

こうした場面を振り返ると、
問題は答えそのものではなく、
**その前に置かれた「問い」**にあることが多い。

問いは、
どこに目を向けるかを決める。
何を考えてよいか、
逆に、何を考えなくてよいかを決めてしまう。
だから問いの形が変われば、
同じ状況でも、見える景色は大きく変わる。

たとえば、
「この案で進めていいか」という問い。
一見すると、
合意を取るための問いに見える。
しかし実際には、
「賛成か反対か」
という二択に、思考を閉じてしまうことがある。

一方で、
「いま懸念している点はどこか」
「もし進めるとしたら、何が不安か」
と問い直すと、
場に出てくる言葉の質が変わる。
結論ではなく、
前提や条件に意識が向くからだ。

良い問いは、
答えを引き出すためのものではない。
思考を開いたままにするための装置だ。
問いがあることで、
人はすぐに判断せず、
一度立ち止まって考えることができる。

提案が止まるとき、
答えが足りないのではない。
問いが、少しだけ早すぎるか、
少しだけ狭すぎることがある。

場の空気や関係性を踏まえたうえで、
どんな問いを置くか。
それによって、
提案は「押すもの」から、
「一緒に考えるもの」へと姿を変える。

答えを出す力よりも、
問いを残す力。
実務の現場では、
そのほうが、結果的に前に進むことがある。

その問いは、
答えを急がせていないだろうか。
それとも、思考を開いたままにしているだろうか。

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