FP入門ーAI投資について考える【2026年版】

AI投資について考える

※この記事は2021年10月の勉強会内容をもとに、2026年4月に大幅加筆・更新しました。

目次

1. はじめに

「AI投資ってどうなんですか?」という質問は、今もよく受けます。
ただ、2021年当時と2026年の今とでは、「AI投資」という言葉の指す内容が少し変わってきました。

かつてのAI投資は「ロボアドバイザー」のことでした。
アンケートに答えると資産配分を提案してくれる、あるいは全自動で運用してくれるサービスのことです。

ところが今は、「AI投資」という言葉を使う場面が2つあります。
ひとつは「AIを使って投資をする」という従来型のロボアドバイザーの文脈。
もうひとつは「AI関連企業やAIそのものに投資する」という文脈です。
生成AIブームが続くなかで、後者の意味で使われる機会が増えてきました。

この記事では、前者(ロボアドバイザー)を中心に扱いながら、生成AI時代の「AIとの付き合い方」も整理していきます。

なお、お約束事としてこの記事の最後の項目をご確認ください。私が何かをオススメするという話ではありませんのでご注意ください。

2. ロボアドバイザーの基本は変わっていない

ロボアドバイザーには大きく2種類あります。

投資助言型は、いくつかの質問に答えると、あなたに合った投資スタイルを提示してくれるサービスです。実際の買い付けは自分で行います。利用料は多くの場合無料です。

投資一任型は、資産の運用まで丸ごとおまかせするサービスです。買い付けからリバランスまで自動でやってくれます。手数料がかかります(年率0.5〜1%程度)。

この基本的な仕組みは、2021年から変わっていません。

3. 大きく変わったこと:新NISAへの対応

2024年から新NISA制度が始まり、非課税枠が大幅に拡充されました(年間360万円、累計1,800万円まで)。

ロボアドバイザーとNISAの組み合わせは、以前は使いにくい部分がありました。
ロボアドバイザーはリバランスのために頻繁な売買を行うため、NISAの非課税枠を消費してしまいやすいという問題があったのです。

その課題に対応するサービスが出てきています。
ウェルスナビの「おまかせNISA」は、新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の両方に対応しており、自動積立によって毎月定額で新NISAを活用した積立投資ができます。

ただし、ロボアドバイザーが新NISAの枠内で完全運用できるサービスはまだ少数派で、特に海外ETFを活用するロボアドバイザーは新NISAの制約を受けやすいという点には注意が必要です。
利用前に各社の対応状況を確認することをお勧めします。

メリット・デメリットは今も変わらず

メリットは「詳しい知識がなくても始められる」「自動でリバランスしてくれる」「少額から始められる」点です。

デメリットは「手数料が高い(年率0.5〜1%)」「自分で考えなくなる」点です。手数料は長期で見ると積み重なります。自分で低コストの投資信託を選んで運用する場合と比較すると、差は小さくありません。

4. 生成AI時代の「AIとの付き合い方」

ChatGPTやClaudeなどの生成AIに「投資の相談をしてみた」という人が増えています。

この使い方が、ロボアドバイザーとは全く異なる文脈で「AI投資」と呼ばれることもあります。

実際のところ、生成AIを投資の壁打ち相手として使うのは、うまく使えば有益です。

「自分のポートフォリオのバランスはどうか」「新NISAとロボアドバイザーの使い分けを整理したい」といった考えの整理には役立ちます。

一方で、明確に注意しておきたいことがあります。

生成AIは投資助言業の登録を受けていません。
法律上、投資判断を委ねることはできません。また、従来のAIは過去のデータを学習してパターンを見つけ予測することが得意でしたが、生成AIはさらに「なぜそうなっているのか」「どんなシナリオが考えられるか」といった定性的な分析もできるようになってきました。
ただし、それは「答えを出してくれる」ということではありません。

壁打ち相手」として使うのは有効です。「答えを出してもらう相手」として使うのは適切ではありません。

5. まとめ

  • まず新NISAを最大限活用する(非課税枠を優先して使う)
  • ロボアドバイザーは投資初心者の入口として有効。ただし手数料は長期で効く
  • ロボアドを使う場合は新NISAへの対応状況を確認してから選ぶ
  • 生成AIは情報整理・考えの壁打ちに活用できる。投資判断の丸投げは不可
  • 経験を積んだら、自分でポートフォリオを組むことを視野に入れる
  • どのツールを使っても、「自分の頭で考える」習慣は手放さない

最後までお読みいただきありがとうございました。

6. ご注意願いたいこと

・投資、年金、保険、相続、税金等の実務は、専門資格領域となるため、FPがその範疇の業務をお手伝いすることは禁じられています。具体的な事項につきましては、弁護士、税理士、社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

・引用した資料は、引用先を示すとともに、最新のものとなるように努めますが、発表時期(もしくは、閲覧時期)によっては、陳腐化している可能性もあります。そのため、実際の状況に照らし合わせて、都度、ご確認していただくようにお願いいたします。

・本資料は、2026年4月現在において、入手できる資料を元に構成されております。

🌐 English Summary

This article explains AI-based investment services in a simple and practical way, based on real experience.
It clarifies the structure of AI investing, including the difference between advisory and discretionary types.
Rather than recommending products, it helps readers understand how to think about and evaluate AI investment options.

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